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崩壊地植生回復状況調査
近年集中豪雨などにより山地の崩壊に伴う下流域への土砂の流出が問題となっています。崩壊地の拡大防止や土砂流出防止などの観点から、早期の植生回復が望まれます。
当社では、緑化復元地において複数の植生調査枠を設置して、崩壊地における植生回復の状況を確認するとともに、崩壊地の状況(ガリーや湧水、土壌分析など)の確認も行います。
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崩壊地の状況 |
植生の回復が見られる部分 |
植生調査枠は、植生の回復起点となる崩壊土塊部や堆積土砂部の他、崩壊斜面地の上部・中部・下部など様々な生育立地に設置し、崩壊地における植生の回復状況(出現種名、個体数、生長状況、病虫害の有無など)の把握に努めます。調査枠はGPS座標や位置が特定できる地点写真を撮り、継続的なモニタリングが実施できるようにします。
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また、植生の回復には土壌の状況が大きく関わるため、各調査地点における土壌状況を調査します。土壌硬度、土壌の粒径、土壌採取に伴う成分分析など詳細調査を実施します。
それら調査結果より、早期の植生回復に必要な手立てを検討・提案します。
例えば、崩壊土塊部においては、土塊起源の草本種および樹木種が生育しているため、生育種数が多く、株も比較的大きい状況にありますが、堆積土砂部の植生回復は風や鳥獣由来の実生の侵入頼りとなるため、草本種が主となり、崩壊土塊部に比べて、生育している種数は少なく、株も小さい状況にあります。
また、土壌は礫質が多く、栄養分が少ないことから実生の生育・生長も容易ではありません。
そこで、「肥料の散布」は効果があると考えられます。崩壊斜面部においては雨・雪と共に堆積土砂部に溜まる事となりますが、堆積土砂部の侵入実生を大きく、根深く生長させ、開花・結実による株数の増加に繋がります。
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崩壊土塊部の植生 |
堆積土砂部の植生 |
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